よくある理想とのギャップ
「想像していたのと全然違う」とならないために
理想は現実ではない
ケアマネージャーの仕事は利用者とそのご家族の要望を汲み取り、最適な事業所選びをサポートし、利用者がこれから介護を通して自分らしく生活する助けとなります。しかし、これはあくまでも理想の姿であり、現実とは目標に至るまでの様々な苦労が伴います。理想と働き始めてからの現実とのギャップが大きいほどショックも大きく、働いてから数年でケアマネージャーを辞めてしまう人もいます。ギャップを感じやすい例をいくつか挙げますので、あらかじめ知っておくことをおすすめします。
板挟み
利用者とご家族の要望を叶えるという理想や、利用者に最適な介護事業所の紹介という理想があります。しかしこの2つとも現実的には両者の板挟みにあってしまうことがあります。
利用者とご家族の双方の要望を叶えることが難しいということの方が現実的には多いので、理想とは違い両者との板挟みに苦しむということがあります。また、利用者の言い分を事業所に代わりに伝えることも仕事ですので、利用者から事業所に対するクレームも受け付けることがあります。そのため、事業所へのクレームのはずが、聞いているうちに自分が責められているような気分になることもあります。さらに事業所のミスもケアマネージャーの責任として責められることもあるため、ある程度のストレス耐性がなければ板挟みに耐えられないかもしれません。
給料が変わらない
介護職から高い給料を目指してケアマネージャーになった人が、意外と給料が変わらなかったと理想と現実のギャップを感じることがあります。確かに平均給与の面ではケアマネージャーの方がデータには高く出ていますが、夜勤のないことから手当の面でそこまで給料が変わらないというケースもあります。
利用者との関わり
介護職の中でも現場で働く介護職が最も利用者との関わりが深いです。施設や職種によって関わり方は変わってきますが、ケアマネージャーは介護職の中でも1人にかけられる時間は少ない方です。現場で働いていた頃は毎日利用者と関わることができたかもしれませんが、ケアマネージャーは利用者と関わる仕事以外のデスクワークも多いため、月に1回の面談でしか直接関われないことも珍しくありません。
営業のような仕事もある
ケアマネージャーの仕事には利用者を紹介してもらえるように、地域包括支援センターや病院の地域連携室などへの営業活動があります。利用者の担当を持つ際にはこのような施設から紹介してもらえることが多いため、関係先と信頼関係を構築しなければなりません。そのため直接的な介護以外の仕事もあるということを認識しておきましょう。